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O-RAN virtual Face To Face Meeting Februaryサマリ

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2月にO-RANのvirtual Face To Face (vF2F)が開催された。少し遅くなってしまったが、その時の結果をまとめたい。O-RANにはPlenary(全員参加の総会)やvF2Fのレポートのようなものが無いので全体の進捗が非常に把握しにくいが、出来上がった仕様と議論状況の断片からまとめていってみたい。仮想化が検討されている基地局の構造については 何故O-RANで基地局のコンテナ化が騒がれているのか? を参照頂きたい。 O-RANの位置付けの変化 元々O-RAN (Open Radio Access Network)とは何かというと、 O-RANが盛り上がってきた にも記述しているとおり、3GPPではブラックボックスとなっているDU〜RU間のFront Haulを分離してOpen化するために、AT&Tやチャイナモバイル、NTTドコモが発起人として立ち上げたアライアンスである。当時の経緯にや狙いについてはケータイWatch『 O-RANとは 』を参照して頂きたい。O-RANでは主に以下の3つを目的として様々な機能部やIFを定義している。 Open化 = RU〜DUのインタフェース制定 Intelligence化 = RAN Intelligence Controller(RIC)の導入 Virtualization = CU&DUの仮想化と仮想化基盤(O-Cloud)の導入 元々アライアンスという性質のせいか、O-RANの議論も仕様もCloseな側面が大きかった。それが2021年秋以降にOpenな団体に変化するために、O-RANの中で”Confidential”と”Non-Confidential“が明確に分離され、原則Technical Contribution(実際の仕様の提案)やMeeting Noteなどは”Non-Confidential”に分類されるようになった。本BlogでもO-RANの記述が出来るようになった背景はこのような位置付けの変化が大きい。 また、幾つかのO-RANの仕様はETSIに移管されるようだ。現状はOpen Front HaulのCUSという仕様がETSIの仕様として修正しているように見える。他の仕様が今後どうなるかは不明だが、今後も標準仕様として各Productが守らなくてはいけない仕様はETSIに移管される可能性は高い...