NFV#33 (2021年2月) の会合サマリ
NFV標準仕様は今も日々進化している。このブログでは標準仕様のトレンドや進捗状況についても定期的に共有したい。最新のNFV仕様の全体像はこちらで確認できる。
NFV会合とは
ETSI NFV ISGは複数のWorking Group(WG)と呼ばれる会議体によって標準仕様を検討・制定している。NFVの主要な仕様を制定しているWGはInterface And Architecture(IFA)とSolution(SOL)であり、基本的にはIFAとSOLのGS(ETSI NFV ISGの標準仕様として発行しているドキュメント)の更新状況を確認していくことになる。
NFV会合とは、プレナリと呼ばれるETSI NFV ISGの最高意思決定会議が開催される期間であり、コロナ以前は1週間特定の場所で集中的に会合を行なっていた。実はNFV#6沖縄とNFV#28福岡の2回ほど日本でも開催されている。基本的にはプレナリによって新しいドキュメント作成の活動(WI)が提案されたり、完成したドキュメントの発行を承認されたりする。
NFV#33のサマリ
Technical Steering Comittee(TSC)が最新のETSI NFVの活動状況をまとめており、NFV#33の時点ではNFVTSC(21)000004r1_Summary_of_NFV_Releases_by_Jan_2021.pdfに記載されている。重要な活動結果としては
- Release 2のStage3レベルの仕様がVersion 2.8.1として全て揃いCloseされる。これでETSI NFVとしては実質Release2のメンテナンスが終了。
- 今更感があるがNFVのアーキテクチャ(全体像)を表すNFV006 “Architectural Framework“ Release2が発行された。
- Release3はFEAT02 NFVI UpgradeのStage2がVersion 3.4.1で完了し、Stage2は全て完了。
- Release3のStage3も初版は3.4.1として完了し、主なStage3の残仕様は、
- NFVI Upgradeの取り込み
- CoordinateLCMoperationの完成
- SOL017 “Multi-site connectivity service”のプロトコル分析の完了と、それに基づく実際のStage3の作業
- TST010 “API Conformance test”の完成
- Relase4はStage2の初版Verzion 4.1.1としてコンテナ制御の一部機能をリリースするものも、新規機能のStudyやコンテナ制御を含む他のインタフェースの拡張が終わっていないため、まだまだStage1やStage2の最中と読める。
今後ETSI NFV ISGの仕様策定は、Release3のStage3およびTest仕様と、Release4のStage1/2がメインの活動になりそうだ。
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